おなじみ赤・金(正式には黄色ではない)・緑の3色。
よく勘違いされるのが、ジャマイカの国旗から来てるんでしょ? というもの。
ジャマイカの国旗は黒・金(黄)・緑。ラスタ・カラーとは違う。
ラスタの3色はエチオピアを始めとする、アフリカの国の旗でよく使われている3色がルーツになっている。
英語で言うと「Red, Gold & Green」。歌詞によく出てくる言葉。
カルチャー・クラブ「カーマは気まぐれ」にさえ出てくる。
マーカス・ガーヴェイが設立した船舶会社「ブラック・スター・ライン」の船。
“異郷の地”に連れ去られた黒人をエチオピアに還してくれる船、ということで期待されていた。
計画は実行されなかったが、“救済”の象徴として「ZION TRAIN」とともによく歌詞に出てくる。
アメリカのヒップホップ・グループ、ブラン・ヌビアンにも「ブラック・スター・ライン」という曲がある。
聖書に出てくる聖なる山。プロミスト・ランド。
バビロンのような悪がはびこる場所と正反対の地。
「ザイオン・トレイン」はザイオンに連れて行ってくれる汽車。
銀河鉄道999みたいなもの。
ローリン・ヒルの息子クンの名前もザイオンという。彼にとってみればボブ・マーレーは実のおじいちゃんだから納得。
聖書に出てくる一般的な言葉。
悪徳と邪悪なものが栄える都市の代名詞。
ラスタ的解釈では、白人が黒人から搾取し続ける社会システムのことになる。西洋中心の資本主義とも置きかえられる。
一部の白人による支配、またその支配者に金で買われて体制側の犬になっている黒人たちもバビロン的であるとみなされる。
ラスタにとっては、ジャマイカもバビロンそのものとなる。
「大麻」「マリファナ」のこと。
「ハーブ」「グラス」「ウィード」などと呼ばれることもある。
ラスタファリアニズムにおいて、ガンジャは聖なる草と位置付けられ、聖なる儀式においてはもちろんのこと、日常でも吸飲することを奨励される。
「ロックステディとレゲエ」の項で出てきた「ガンジャ的」とはすなわち、ガンジャの吸飲により引き起こされる意識の解放や、そういう状態に一番響いてくるダブ・サウンド、これらが音楽に反映されたことを指す
正確には「ドレッドロックス」という。
“dread”=恐ろしい、“locks”=房状の髪の毛、である。
アフリカ系人種の髪の毛は縮れている→髪を長くすると絡まる→櫛を入れないで置くと房状になる、という極めて自然な過程であの髪型は生まれる。
よく誤解されているようのが、髪を洗わないとああなる、というのがあるが、ラスタのドレッドについては大間違い。彼らはよく髪を洗う。
ちなみに絡まらないように長い髪に櫛を入れて出来るのがアフロヘア。
ドレッドロックスは、アフリカの戦士の髪型を真似たものという説もあるが、ラスタの教義に照らし合わせれば、それは聖書の教えということになる。曰く、
「頭髪や髯に刃物を当ててはいけない。体を傷つけてはいけない。」
しかし、実際には反体制の意志表示であるという要素も大きい。
(ヒッピーの長髪みたいなもの)
ラスタでありながら髪をドレッドにしていない人もいる、ということが逆説的にそれを証明している。